厳しい外部環境
人口の減少、競合医院の増加、医療費の増加抑制政策等々、医療機関を取り巻く環境は今後さらに厳しくなると思われます。何も対策を打たなければ収入は減っていく時代になり、そしてこの大きな変化に対応できなければ医療機関として存続できなくなる時代になりました。一生懸命診療しているのに以前より収益が下がってきた、と将来に不安を感じておられる先生方も多いと思います。そのような環境下では、成り行きに任せるのではなく、自院の理念・方針・向かう方向を明確にし、外部に対してそれらを示していくことが求められる時代です。
医療機関に求められる月次巡回監査
私共が関与させて頂いている病医院には、必ず毎月1回、事務所から担当者がお伺いして月次巡回監査を行っています。会計処理、税務処理に誤りがないかを専門的な立場から確認した上で、前月までの業績を翌月中には院長先生や事務責任者の方に報告させて頂き、前年同月などと比較して何か異常な数値は出ていないか、もしあればその原因は何かを確認して頂きます。また、医業経営指標を関与先医療機関様に提供することで医療施設間の経営実態を比較して頂ける体制をとっており、病医院経営の羅針盤としてご活用して頂いております。
月次巡回監査を受けるということは、定期検診を受けることと同じ意味があります。病医院も人間の身体と同じで、どこか悪いところがあっても早期に発見して対策を打てばもと通りに元気な企業体として活動を続けることが出来ます。しかし、異常を示す数値がでているにもかかわらず、それを放置すると取り返しのつかないことにもなりかねません。
定期的に検診を受け、異常があれば早期に治療する、早期発見、早期治療が健全経営には必要です。
一番身近な相談相手として、一緒に考えます
昨年の診療報酬・介護報酬の同時改定では、地域包括ケアシステムという名の下、2025年に向けて医療と介護が包括的に提供されていく、という方向性が示されました。今までのような他院との競争関係ではなく、今後はその地域で、他院との共存のなかで自院のポジション(立ち位置)を見極めて、その役割を確立していかなければならない時代になります。2025年にむけてその地域の特性を踏まえ、地域は何を求め、それに対して自院はどう対応できるのかを再確認していく必要があります。
中長期的な視点に立ち、今後の進むべき道を見極め、環境変化に対応する組織づくりが求められる中、私共は関与先医療機関様のパートナーとして、進むべき方向を一緒に考えていきます。